簡単にコードを弾くために:日本と海外のピアノ教育:ペンタスケール

簡単にコードを弾くために:日本と海外のピアノ教育:ペンタスケール

こんにちは!カノンの大出です。今日はちょっと、音楽の専門的な内容になります!でも、面白いんじゃないかな〜と思うので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね〜!

最近、海外のピアノ指導法を勉強しているのですが、ピアノはもともと海外から来た楽器で、もともとの言語も違います。そのせいなのか、日本と海外のピアノ教育は、少し傾向が異なるようです。

ピアノ指導法いろいろ

大雑把にいうと、ヨーロッパとアメリカでもまた違うようです。というか、その地域で使われている言語や、クラシックピアノとそれ以外のピアノ(ポップス、ジャズなど)で違うという方がいいのかもしれない。

とにかく、世界中でピアノ指導について、いろいろな勉強法・指導法のメソッドをいろいろな方が提唱していて、外からみると、今現在の日本のピアノ教育の常識は、ちょっと独自路線(そしてクラシックより)ということではないかなと思っています。

日本のピアノ教育

日本のピアノ教育の常識は、こんな感じじゃないでしょうか。

・使われている音の呼び方はドレミファソ(イタリア語)が主流
・音大にいくと、音名はC・D・E(ツェー、デー、エーなど)ドイツ語読みになる
・最初に真ん中のドから覚える
・固定ド
・バイエル(最近はそれ以外の練習譜も増えました)、ブルグミュラー、ツェル二ー、バッハ(インヴェンションとシンフォニア)、ソナチネ、ソナタ・・・というクラシックピアノが基本
・コード奏法は習わない(というか、先生がクラシックしか知らないため、先生も弾けない)
・鍵盤指導法が確立されていない
・数字譜は使わない

こんなに、世の中にクラシックピアノ以外が溢れているのにね〜。
クラシックも好きだけど、クラシックしか弾けない、というのはどうかなあと、個人的には思います。

ペンタスケール

海外のメソッドの中で、最近おもしろいな〜と思っているのが、ペンタスケールという、スケール(音階)。
おそらくポピュラー・ジャズピアノよりの指導法として、海外でよく使われている考え方です。

日本だと、ペンタトニックスケールについては有名で、ジャズやポピュラー・ミュージックでよく使われていますが、ペンタスケールという言葉はまだあまり聞かないです。

ペンタとは「5」という意味で、ペンタスケールとは5音の音階という意味です。

ペンタスケール(メジャーペンタスケール)は、例えばドから始まる場合、ド・レ・ミ・ファ・ソ。ファから始まる場合、ファ・ソ・ラ・♭シ・ド。要は、メジャースケール(長音階)の最初の5音です。

ペンタスケールのメリット

簡単!

ペンタスケールのメリットは、簡単だということ。

よく、ハノンが大事だよ、音階の練習が大事だよ〜といいますが、指をくぐるのが難しいということで初心者にはちょっと難易度が高く、たくさん練習が必要です。

でも、ペンタスケールなら指をくぐらず、5本指でそのまま弾けるので、簡単なんです。2歳からできます!

コード(コードネーム)の理解が早まる

しかも!ペンタスケールが弾けるようになると、コードの理解が早まります。

ペンタスケールの1,3,5番目の音を弾けば、メジャーコードになります。

メジャーがわかればマイナーもわかるし、派生していろいろなコードが弾けるようになります。

移調ができるようになる

アメリカのポピュラーミュージック系のメソッドによると、ペンタスケールを全調で弾けるようになることで、簡単に移調ができるようになるそう。

ペンタスケールを弾けることで、音と音の感覚を覚えて、いろいろなキーで弾くことができます。

移動ドと固定ド

ペンタスケールの説明が書いてあるアメリカのメソッドをいろいろみていると、いわゆる移動ドで説明しているものが多いですが、日本では固定ドが主流。

日本ではドレミ・・・が音名であり音階名ですが、海外はCDE・・・が音名なので、移動ドでもあまり支障ないんでしょうね。でも日本ではドはド。ニ長調(主音がレ)になってもレはレ、ドはドです。

もちろん、楽器によって、他の音がドになるものもあるけれど、ピアノの場合はキーが変わって音名を変えてしまうと、よりわかりにくくなってしまうと思うので、私は推奨しません。ファの音をドといわれても全然ピンと来ないですしね。

数字譜で覚えたら、複雑なコードを弾くときに、役に立つ

リトミックでも移動ドを推奨しているものもありますが、数字譜も推奨しています。
ピアノ教室カノンでも、日本で音楽をやる場合、特にピアノを弾いていると、移動ドはのちのち弊害が多いと思うので、移動ドではなく固定ド、移調のために使うなら数字譜を推奨しています。

数字譜だと、例えば主音がレのレ・ミ・#ファ・ソ・ラ・・の場合、レが1になります。主音がドの場合は、ドが1。

こうやって数字譜に慣れていくと、主音がレのときに5音はラ、主音がファのときに5音はド・・・というように、各キーの第何音がどの音なのかがぱっとわかるようになります。

これが、複雑なコードを弾くときに、どのテンションを入れるかというときなど、本当にもうとっても役立つんです〜。

私は一番最初にジャズを始めたときに、これにすごく苦労したんですよね。
子供の時から、これがわかっていれば、きっとスムーズにジャズに移行できるんだろうなぁ。
というか、アメリカではこれが主流だからみんなジャズを小さいときから弾けてるんじゃないのかな〜!

これ、結構本当におもしろくて、日本のピアノ教育に足りてない部分だと思うので、YouTubeで、これに関連する動画シリーズをアップしていこうと思っていますので、お楽しみに〜!
是非、チャンネル登録もお願いいたします^^
http://goo.gl/gJYNcu

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